<レビュー>Pebax配合で高反発化!プレート不要派筆頭の「Fuelcell rebel v4」

ランニング

こんにちは。2024年3月よりニューバランスから「Fuelcell rebel v4」が発売されました。筆者は初代から愛用しており今作も早速履いてみましたので感想をまとめました。

「Fuelcell rebel v4」の特徴

テンポアップ向けのスピードモデル

スピードモデルの「Fuelcell」シリーズの中でも、「Fuelcell rebel v4」は軽量性と反発性を重視した設計でテンポアップ(速めのジョギングから高強度ペース)に適したモデルです。

情報誌などではサブ4〜サブ3.5向けとして紹介されることが多いです。

クッション性と軽量性が最高クラス

「Fuelcell rebel v4」にはクッション性・反発性の高い「Fuelcellフォーム」がフルレングスで使用されています。また、軽量なラバーやアッパーを使用することで軽量性も両立されているのが特徴です。

他ブランドと比較して「Fuelcellフォーム」は柔らかく沈み込みクッション性も高いのが特徴です。

スペック・前作との違い

スペックと前作との違いは下記の通りです。

<レビュー>最高峰のクッション!厚底入門にオススメな「Fuellcell rebel v3」
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  • ソールが厚みは最大30mm(前作は27.5mm)
  • ミッドソールに高反発素材「Pebax」を配合し反発性向上
  • アッパーはエンジニアードメッシュとガゼットタン
  • 重量は約200g(27cm, 前作は209g)
  • カーボンプレートは非搭載(前作同様)
  • 定価16,500円(前作は14,850円)

中でも一番の変更点は「ミッドソールの厚底化Pebaxの配合」です。ソールの厚底化に加え高反発素材として有名なPebaxを配合したことで反発弾性が向上しました。ソールが厚くなると不安定になりがちですがソールの接地面積が広がっていて安定性の両立も図られています。

嗜好ですがデザインもカッコいいです!

サイズ感・履き心地

前作より僅かに大きめ

サイズは前作に比べて僅かに大きめに感じました。具体的には前足部のボリュームが大きく縦にも横にもゆとりを感じました。

前足部が広くなった分、足幅の細い筆者には前足部が余ってシューズ内で指先が遊ぶように感じてしまいましたが足幅が標準、広い人にはフィット感が良くなったと考えます。

そのため、足幅が標準〜幅広の人普段と同じサイズ、普段から2サイズで迷う場合はワンサイズ小さめがオススメです。

筆者は前作(Fuelcell rebel 3)、ズームフライ5は26.5cm、それ以外は26.0cmで履いています。Fuelcell rebel v4は26.5cm(D)では前足部のボリュームが広すぎたため26.0cmを選びました。

中足部・踵のホールド感が良好

エンジニアードメッシュアッパーは前作同様に適度な厚さと伸縮性でフィット感と追従性が良好でした。中足部の広範囲が補強され、踵が立体的なヒールカップになったことで中足部と踵のホールド感が高いです。

総じて、「前作よりも高いホールド感で履き心地がアシックスっぽくなった」と感じました。

    

シュータンが短く不安

気になった点として、シュータンの長さが最低限で靴紐を一番上のシューホールまで通すと靴紐がシュータンの先端まで達してしまいました。

シュータン自体は程よい厚さで食い込み感はなく走りに問題はありませんでしたが、靴紐を締める前に毎度シュータンを引張り上げる作業が面倒です。

走行感

従来の「Fuelcell」とは別物の反発性・クッション性

ソールの厚底化とPebax配合により、前作とは別物のレーシーな反発性・クッショニングになりました。前作よりも硬めの弾性「衝撃を減らす柔らかいクッショニング」というよりも、ペースを上げた時の衝撃を反発に変えてくれる」攻めのバウンド感が目立ちました。

そのため、良くも悪くも「Fuelcell」らしいフカフカした沈み込み・クッショニングが少なくなったと感じました。(それでも十分に柔らかく高いクッション性です)

 

競合モデル(マジックスピードズームフライ)に比べるとロッカーが緩くオートマチックな推進力・ライド感は控えめですが反発力・エナジーリターンは遜色ないと感じました。プレートが入っていないため、足裏のプレート感や強いロッカーが苦手なランナーにオススメです。

ロッカーは比較的緩めです。

ミッドフットがオススメ?

前作までは走り方を問わず扱いやすい印象でしたが「Fuelcell rebel v4」は少し癖があると感じました。筆者の場合、ミッドフットで上から真っ直ぐソールを潰すように乗り込むと反発と重心移動が楽にアシストされるように感じました。

反対に、ヒールフットでは沈み込みが目立ち、フォアフットでは特段強い推進力は感じなかったです。また、脚離れがゆったりとしているためピッチを上げるよりもソールの反発を使ってストライドを伸ばす方が走りやすかったです。

総じて、厚底に抵抗がないミッドフット標準〜ストライド走法のランナーにオススメです。

グリップと接地安定性も良好

前作まではラバーが低くミッドソールが地面に当たって滑ったり削れやすかったですが、「Fuelcell rebel v4」ではラバーに適度な厚みがあり、前後左右ともにグリップ性能は良好でした。耐久性も高そうです。

接地面積が広がりソールの沈み込みも少なくなったため安定性は十分に感じました。特に拇指球から中足部にかけて接地面がフラットでプレートも非搭載のため、競合モデルよりも足裏に異物感が無く自然なライド感・接地感です。

拇指球〜中足部にかけて接地面が広いです。

練習用なら万人向け、レース用ならサブ4以上にオススメ

軽量で追従性が良いため、Eペース走、テンポ走、スピード練習まで広く使いやすかったです。特に昨今の厚底シューズ特有のソールを真っ直ぐ潰す感覚を養うのにオススメです。

ペース帯としてはサブ4〜3.25付近(キロ5分半~4分半)で最も軽快に走れました。キロ6分台でもデメリットは感じませんが「Fuelcell Propel」などのサポートモデルの方が足に優しいです。キロ4分前半〜3分台のスピード練習でもスムーズに扱えましたが、レース用としては助力の強い「Fuelcell SC Elite」を選びたいです。

総じて、レース用ならサブ4~3.5練習用ならEペース走〜スピード走まで広くオススメです。特にクッション性と自由度が高いため、後半の足持ち自然な接地感を重視するランナーにオススメです。

まとめ

  • 前作よりソールが厚底・高反発化
  • 接地感が僅かに固めになり沈み込みが軽減
  • サイズ感は前足部が広めで踵周りはホールド感良好
  • ミッドフット、ストライド走法寄りのランナーにオススメ
  • サブ4以上のレース用、練習用にオススメ
  • レース後半の脚持ち、接地感を重視するランナーにオススメ

コメント

  1. 体重少し重めなランナー より:

    コメント失礼します。以前、サブ4本番用のシューズとして、フューエルセルSCトレーナーとエリートの択一のご意見を頂いた者です。ご意見ありがとうございました。

    今年2月のレースにトレーナーv2を使用し挑戦しましたが、4時間10分程で残念ながら届きませんでした。確かに後半にシューズのサポート感は感じられましたが、シューズ自体の重さが少し気になりました。
    3月末にもう1レースあり、サブ4は難しいとは考えてますが、出来る限りは狙っていきたいと思います。

    そこで、また、ご意見を頂戴したいと思いコメント書き込ませて頂きました。
    今回、レベルの新作を試されたようですが、サイト主様的には、サブ4(もしくは僅かに届かないレベル)で望むなら、レベル新作とトレーナーはどちらがお勧めでしょうか?
    完全に主観で結構でございますので、ご教示頂けないでしょうか。
    どうぞ、よろしくお願いいたします。

    • ちょこざい ちょこざい より:

      コメントありがとうございます。あと10分惜しかったですね😭
      結論からレベルv4はアリかと思います。
      大雑把に言うとレベルv4はSCトレーナーからプレートとサポート機能を引っこ抜いて軽量化したモデルとなるため、スピードアップのメリットと終盤のサポート(失速するまでの時間、失速の幅)低下のデメリットとの天秤になると思います。
      そこで、質問者様がシューズの重さを感じられたことから、率直に軽量で高反発になったレベルv4を履くことで巡航スピードを上げられて、終盤までにタイムを貯金を稼げると考えます。
      それでも終盤の失速の幅が大きくなる、または失速するタイミングが速くなってトータルでタイムが伸びない(何を履いても大きく失速する)場合は、長距離耐性が課題になるかと思います。
      そのため、自身の特性と今後の伸びしろを見出す意味でもタイプの異なるレベルv4を履いてみる価値はあると考えます。

      素朴な意見で恐縮ですがご参考ください。
      次シーズンも含めてサブ4頑張ってください!応援しています😆

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